【トップ】

(6)太子開城記 (全文 )


解題

料紙は金泥で草花文等を下絵した鳥の子。斑山文庫(高野辰之)旧蔵。挿絵上帖五図(第四図見開き)・下帖五図(第三図見開き)を剥がされる。室町時代物語集の翻刻底本。キャプション「江戸時代前期頃写。綴葉装2帖。大きさ23・4×17・4糎。外題は『太子開城記 上(下)』。題簽や紺紙の表紙、見返しや鳥の子紙の料紙等まで、金切箔や砂子・金泥等で装飾を施した、豪華な造りの室町時代物語の写本。本来は極彩色の絵入り本であったと思われるが、各窒T図6頁分の絵は総て剥がされている。内容は中世に流布していた聖徳太子の伝記を物語風に仕立てた太子の一代記。他に伝本は無く、室町時代物語のみならず聖徳太子信仰等の研究にも貴重な資料である。「斑山文庫」(長野師範出身の国文学者高野辰之)旧蔵。『室町時代物語集』に翻刻がある。


目録

書名:太子開城記
書名訓:たいしかいじょうき
刊写:写
書型・冊数:中本・二帖
表紙:紺地金切箔砂子雲霞文金泥水辺文
外題:題簽「太子開城記 上(下)」中央・鳥の子布目地金切箔砂子泥雲霞文
分類:物語・室町時代物語
見返:鳥の子地金切箔砂子散し
丁数:上帖二折(三枚・四枚)・下帖三折(三枚・三枚・三枚)
装丁:綴葉装
本文:十行
印記:「斑山/文庫」(見返・方朱)・「信大文理学部分館/・27.2.6・/L30860蔵書」(裏見返)
番号:佐々木12
旧番号:913.49/TA24
旧番号:913.4-G47