瀟湘八景、またその影響を受けて日本で成立した近江八景等に倣い、山家桜花・宮村夜燈・今町茶店・放光蓮池・新橋鵜飼・念来時鐘・筑摩納涼・西山残雪・雌羽瀑布・浅間温泉という松本の十景を選定し、それを題として詠み合った句集。十景それぞれに彩色の絵が添えられる。豪華な精写本である。近世中期の松本俳壇の様子を伝える他には得難い貴重な資料である。また俳号と実名とを対照させた紙片が添えられており、当時の松本俳壇の構成員が判明する点でも貴重。
書名:信/府 松本十景句集
書名訓:しんぷ まつもとじっけいくしゅう
別題:「松本十景」(序題・内題)
刊写:写
書型・冊数:大本一冊
表紙:紺色無地
外題:題簽「信/府 松本十景句集」、「松本十景発句集」(序題)
分類:俳書
編者:花実園野牛
画工:未詳
丁数:40丁
装丁:和紙和装
前付:序「題松本十景序/…/宝暦十二年壬午のみな月 稲村韶鳳楽仲甫識/[印](韶鳳 之印)[印](楽仲)」、「松本十景発句集序/…/明和三年丙戌菊月下旬/不来坊序/ [印][印]」
本文:半葉九行、八句。挿絵十葉。
後付:巻末「湖南竹青翁正秀門人/花実園野牛輯/[印](花実)[印](野牛)」
備考:松本女子師範学校旧蔵。稿本。
番号:鈴木105